柏特別支援学校(流山分教室)

千葉県立柏特別支援学校流山分教室は、職業教育に特化した特別支援学校の分教室として、生徒の自立と社会参加を支援する教育機関です。

少人数制の特性を活かした丁寧な指導と、高等学校との共生環境が特徴的な教育施設となっています。

基本情報

千葉県立柏特別支援学校流山分教室は、平成21年(2009年)4月に千葉県立流山高等学校内に開設されました。県内初の試みとして、高等学校の中に特別支援学校の分教室を設置することで、共生教育環境の整備が図られました。

所在地と連絡先

交通アクセス

最寄り駅は初石駅(東武野田線)で、駅から約671メートルの距離にあります。他にも江戸川台駅(東武野田線)が約1.1km、流山おおたかの森駅(つくばエクスプレス、東武野田線)が約2kmの位置にあります。最寄りバス停は西原四丁目で、分教室から徒歩約11分の場所に位置しています。

教育内容と特徴

流山分教室の教育活動は、柏特別支援学校の教育目標である「明るく たくましく 自立をめざして」を達成するために、小集団での教育活動や設置校の施設・設備、地域資源などを活用した特色ある教育課程を編成しています。

少人数制による密な教育環境

各学年8名の少人数で活動しており、生徒それぞれが自分の課題にしっかりと向き合い、互いに助け合いながら生活しています。日々のあいさつやコミュニケーションなど、生徒同士や教員との関わりが密接で、一人ひとりに寄り添った指導が行われています。

高校との共生教育

千葉県立流山高等学校内に設置されており、高校の体育祭や文化祭、収穫祭などの行事に一緒に参加しています3。このような自然な関わりの中で共生意識が育まれています。

自立を目指した実践的な学習

職業的自立を目指し、電車やバス等公共交通機関を利用して自力で通学しています。実生活に役立つスキルを身につけるための様々な学習機会が提供されています。

授業内容

職業教育の充実

分教室では、以下の実習・学習を通じて職業スキルを身につけます。

  1. コース実習: 園芸コースと縫製コースがあり、専門的な技能を習得します。
    • 園芸コース: 大根、にんじん、長ねぎ、ビオラ、パンジーなどの野菜や花を栽培
    • 縫製コース: エコバッグ、フラワーランチマット、マチ付きポーチ、ペンケース、鍋敷き、名刺ケース、ティッシュケースなどの製作
  2. 職業実習: 清掃実習や職場体験を通して、働くために必要な力を実践的に学んでいます。

教科学習

教科学習(国語・数学・理科・社会・情報・職業・家庭・音楽・美術)では、社会生活に役立つ実用的な内容に重点を置いた学習に取り組んでいます。

体力づくり

毎日の保健体育の授業で、職業的自立に重要な「体力」づくりに取り組んでいます。

学校生活と行事

入学式

令和7年(2025年)4月11日には第45回入学式が挙行され、小学部44名、中学部26名、分教室8名の新入生を迎えました。これは、分教室の1学年の定員が8名であることを示しています。

ウインターバザール

令和7年(2025年)2月7日(金)午前中に流山おおたかの森ショッピングセンターにてウインターバザールが開催されました。分教室の生徒が栽培した野菜や手作りの布製品などが販売され、日頃の学習成果を発表する機会となっています。

はくよう祭

学校祭「はくよう祭」も開催されており、令和6年度の第31回はくよう祭では「元気・笑顔・ハッピー かしとくパワーえいえいおー!」というスローガンが掲げられました。

選挙教育

選挙権年齢の18歳への引き下げに伴い、新たな有権者となる高校3年生に選挙や政治を身近に感じてもらうための出前講座も実施されています。平成28年3月8日には卒業を控えた分教室の3年生8人と本校3年生5人を対象に、流山市選挙管理委員会による選挙出前講座が行われました。

進路支援

職業的自立を目指す教育の一環として、進路支援にも力を入れています。令和6年度には「卒業生と卒業生の保護者からのお話」と題した進路研修会が開催され、一般就労した本校・分教室卒業生とその保護者からの体験談を聞く機会が設けられました。

最新の取り組み

現在、分教室では介助員(会計年度任用職員)を募集しており、生徒の学習環境をさらに充実させるための体制強化が図られています。