障害者就業・生活支援センター あかね園
障害者就業・生活支援センターあかね園は、千葉県習志野市に拠点を置き、約40年にわたって障害のある方々の就労と生活を支援してきた実績ある施設です。本センターは社会福祉法人あひるの会が運営し、障害のある方々が地域社会で長く安心して働き、暮らしていくための包括的な支援を提供しています。令和7年度(2025年)には法人設立40周年を迎え、過去最大人数の利用者を迎えて活動を展開しています。
設立の背景と歴史
あかね園の歴史は昭和後期まで遡ります。
当時、障害のある子どもが一般企業で働くことは非常に困難で、採用されても不況時に真っ先に解雇されるという厳しい現実がありました。このような状況に対応するため、「働く場所を自分たちで作ろう」という障害のある子どもの親たちの願いから「あひるの会」が誕生しました。
設立の経緯には以下のような重要な節目があります。
- 昭和56年4月:「あひるの会の店」開店(船橋ららぽーとにて千葉県物産品販売)
- 昭和59年8月:「働く場を作る親の会」発足
- 昭和61年6月:「社会福祉法人あひるの会」認可取得
- 昭和62年4月:知的障害者通所授産施設「あかね園」開園(定員40名)
- 平成12年4月:「障害者就業・生活支援事業」の指定を受ける
- 平成14年4月:「障害者就業・生活支援センター」となる
- 平成18年10月:障害福祉サービス事業(多機能型と共同生活援助)の認可
理念と支援方針
あかね園は「一人ひとりの持てる力を育て、長く安心して地域の中で働く、暮らすための支援をします」という理念のもと、以下の3つの基本方針に基づいて活動しています。
- 自分のことは自分で考える、行動する力をつける
- 本人に合わせた(年齢、環境、能力等)、良い生活習慣を身につける
- できるだけ多くの体験、経験(見る・聞く・感じる)を積む
あかね園の特徴的な姿勢として「厳しい」というイメージがありますが、これは利用者を「特別扱い」せず、「自分でできることは自分で(考える・行動する)」という基本姿勢に基づいています。社会の中で求められることを当たり前に求め、やってはいけないことははっきりと伝えることで、利用者と地域社会とのギャップを埋める取り組みを続けています。
提供サービスと活動内容
あかね園では以下のサービスを提供しています。
障害福祉サービス
- 自立訓練(生活訓練)
- 就労継続支援B型
- 就労移行支援
就業・生活支援
あかね園は千葉県内16カ所ある障害者就業・生活支援センターの一つとして、習志野市、八千代市、鎌ヶ谷市の地域を支援しています。就職後のアフターケアにも力を入れ、生涯にわたる支援の輪の構築を目指しています。
作業内容
3つの工場にて100%受注作業制を採用し、年間約30社の企業と取引しています。提供している役務には以下のものがあります。
- 清掃業務
- 除草作業
- 仕分け・発送
- 袋詰・包装・梱包
- 洗浄
- 解体
- 箱物折り
- 文書の廃棄(シュレッダー)
- 資源回収・分別
- 封入
施設概要
基本情報
- 所在地:〒275-0024 千葉県習志野市茜浜3丁目4-5
- 電話番号:047-452-2715(固定電話)
- FAX番号:047-452-2693
- 運営主体:社会福祉法人あひるの会
- 事業所番号:1210200133
- 定員:80名
- 実利用者数/日:78名
- 敷地面積:1650㎡
- 建物:鉄骨造り2F建て、建築面積401.45㎡、延床面積802.9㎡
アクセス
- 京成津田沼駅より送迎車
- JR京葉線新習志野駅より徒歩10分
営業時間
- 平日:08時30分~17時30分
- 定休日:土曜日、日曜日、祝日、夏季・冬期休暇
実績と特徴
あかね園は約40年の蓄積された経験と約600名を社会に送り出した豊富な実績があります。社会的には障害者の離職率が高いとされる中、あかね園の卒園生には10年、20年、30年の永年勤続者も年々増えています。親亡き後も本人が持つ力をしっかりと発揮し、最小限の支援の中でたくましく地域生活を送っている例が多いことが特徴です。
近年では、高齢化して企業を離職後も働き続けていくための福祉的就労の場や親亡き後への整備にも力を入れて活動しています。
情報発信
あかね園では以下の媒体で情報を発信しています。
- 「みどりの風」:友の会の会員・会員企業様や利用者向けの広報紙(年2回発行)
- 「あかねの集い」:利用者の園での活動や「親の会」の活動・連絡事項をまとめた広報紙(年4回発行)
- ウェブサイト:https://www.akaneen.com/
公式サイトやお知らせページで詳細をご確認ください。